タニワキ日記

情報通信技術(ICT)関連のコラムです。記事は筆者の個人的見解です。

週刊タニワキ(4月2日)

26日(月)、85歳になる母親の誕生日なので四国に電話。朝は定例の会議2件。明日からのパリ出張のための書類整理。企画原稿の執筆。根を詰めて書いたせいか疲れを感じる。夜、日比谷にて課の送別会。帰宅後、明日からの荷物を詰める。

27日(火)、朝11時過ぎのJALで成田空港からパリへ。機内で映画をジョージ・クルーニーの映画2本。「ファミリーツリー」はアカデミー賞でも受賞候補として名前のあがっていた映画。妻の事故を機に家族の絆を取り戻していく物語。一つひとつのエピソードがよくできていて静謐な良い作品。重くなりがちな部分をハワイの風景と音楽でカバーしている。エンディングの家族再生のさりげないシーンも印象的。もう一本は「スーパーチューズデー」。眠い目をこすりながら観たせいもあるかもしれないが、大統領予備選挙の内幕物としてはエピソード一つひとつの持つ力が弱い。また、エンディングはあまり説得力がない。

 空港到着後、車にて市内16区のホテルへ。今日は気温が21度まで上がったとのこと。「暖かい」を越えて「暑い」。ヒートテックしか持参しなかったので額に汗が滲んでくる。パリは87〜89年までの2年間を過ごした懐かしい街。ホテルは部屋が狭いものの、WiFi環境があって快適。窓からエッフェル塔も見える。夜。OECDのICCP委員会の主要メンバーと近くの日本料理屋で会食。米国国務省、スイス通信省の人と盛り上がる。「欧州はInternet Freedomの議論をどう主張していくのか」と問うと、「各国とも主張が違うから、EUとしてone voice で主張するのは難しいのではないか。」という回答。さて、同席していたのがその昔、OECD事務局に勤務していた際の上司であるDimitri。今回のICCP委員会を最後に退職する。退職後何をするのか、まだ具体的に考えていない模様。総務省OECD事務局経験者一同からの記念品を贈呈。

28日(水)、少し眠れたものの、やはり午前4時には目が覚める。日の出は7時半頃。朝食をとった後、午前9時にOECDへ。OECD内の建物群は、メインのChateau de la Muetteこそ昔と同じだが、会議場を含め相当近代的でキレイになっている。会議室にも電源とWiFi完備。9時半から議事開始。昼はOECD内で。午後も引き続き会議。議事に掲載された案件は数々あるにもかかわらず、何かとInternet Freedomの話になる。特に米国とEU各国の間の意見の隔たりが大きい。こういう現場にきて、Internet Freedomの議論の風圧をじかに感じた。午後3時半から「震災復興とICTの役割」について20分間プレゼン。真剣に聴いていただく。議長から「内容が前向きで良い」とのコメント。プレゼンのあとで拍手が会場内に起こった。これはOECDの会議ではとても珍しいと思うが、被災地の皆さんへの応援の拍手に違いない。会議の後、デンマークや韓国などの代表からあれこれ話しかけられる。場所を移して参加者全員でカクテルパーティー。Dimitriの送別会。議長の言葉にDimitriは涙ぐんでいた。夜、La Muette駅の近くのビストロで食事。久しぶりにSさんとお目にかかる。だが、時差の関係で途中たまらず眠くなる。とはいえ、アメリカと違い、やはり食事がうまい。エスカルゴなど。Vive la Franceな夜。

29日(木)、朝、ホテル近くを散歩。グルネル橋の途中から、セーヌ側の中に突き出た白鳥の散歩道をうろつき、エッフェル塔などの写真を撮影。ジョギング姿の人達でにぎわっている。

ついでに、セーヌ川に立つご本家の自由の女神も撮影。

午前はDISIC(情報システム省際調整局)を訪問。日本でいうと総務省の行政管理局と内閣官房IT室の一部を一緒にしたような組織。ただし、組織規模は小さい。ここで電子行政、電子署名、政府調達などのテーマについて意見交換。有益。昼はブッキニストが並ぶセーヌ川沿いのお店でランチ。ナイナイの岡村そっくりのギャルソンがかなり上手な日本語で「ボクハオカムラトモウシマス」などという。パティシエが二恩人の方でいろいろ日本語を教えているらしい。

 午後は経済財政産業省DGCIS(産業サービス総局)を訪問し、クラウド政策について意見交換。フランスの国産クラウドであるアンドロメダやその他標準化政策や研究開発について意見交換。こちらも有益。午後4時半前に予定が終了し、少し時間もあるので、La Muetteにあるマルモッタン美術館へ。モネの作品が大盛りで展示されている。名作「印象:日の出」もある。普通の邸宅を美術館にしているので、自然光で鑑賞できて美しい。しかも、ちょうどベルテ・モリゾの特別展をやっている。こんな大量のモリゾ作品が一同に介しているとは凄い。なぜか婆様達で一杯。彼女達は友達としゃべりながら鑑賞。美術館なのに年寄り談義で騒々しい。

鑑賞を終えて、すぐ横のラヌラグ公園で遊ぶ子ども達を横目で見ながらメトロの駅へ。Exelmansの駅まで行って、20数年前に住んでいた界隈をブラブラ歩く。写真は当時住んでいたアパルトモン。当時とまったく変わっていない。

食事を作る匂いが流れている。肉屋の匂い。街の匂いを嗅ぐと当時の思い出が蘇ってくる。再びメトロでLa Muetteまで戻り、大使館関係者と合流。16区パッシーのマルシェの向かい側にある中華料理屋で食事。美味。そのまま空港まで送っていただく。飛行機は23時過ぎ。免税品を購入し、ラウンジで休憩。飛行機は定刻に出発。

30日(金)、往路と同じJALとエアフランスのコードシェア便だが、要はエアフランスの飛行機であり、映画も日本語字幕のものはほとんどない。サービスもJALほどよくない。あまりお薦めしない。映画2本。今年のアカデミー賞を総なめにしたフランス映画「アーティスト」。無声映画のような作りでストーリーもきわめてオーソドックス。でもラストシーンのとても短い一言で感動して落涙。名作というほどではないが優れた逸品。商業映画としてよくぞこういう映画が作れたもんだと思う。もう1本は「ジュノ」。なんか観る機会がなくて時間が過ぎていた。この映画は面白い。主人公の女の子が適役。素晴らしい佳作。夕方6時間過ぎに成田空港に到着。NEXと中央線で帰宅。おや東京も生暖かい。中野駅から徒歩で帰宅。缶詰のサバの味噌煮をご飯にかけて食べる。あーやっぱり日本食が一番。風呂に入り、普段はあまり視ないテレビを視聴して12時近くまで頑張って起きている。そこでバタンと寝る。

31日(土)、昨日遅くまで粘って起きていたので午前10時頃起床。日本のテンポに戻れた。2泊4日では時差ボケになる暇もない。とはいえ、米国と違って欧州の方が昼夜のテンポは調整しやすい。朝、窓を明けると春一番を思わせるような強い風。朝食は中村屋レトルトカレー。昼は読書。夕刻、huluにて映画「ブラックホークダウン」を視る。2時間を越える大作。「英雄になりたいやつはいない。英雄になってしまうんだ。」という台詞が印象的。

1日(日)、朝ジョギング102km / 1h11min。中野通りの桜はまだまだ。

朝風呂の後、ネット上をうろうろ。午後、部屋のかたづけ。カープ対ドラゴンズ戦を視聴。ことしも得点力はない模様。夜もノンビリして過ごす。